カホン講座・第1回 - カホンの叩き方・奏法
カホンは叩く場所、叩き方によって実に多彩な音色を引き出すことができます。
現在においても多くの奏者によって新しい表現方法が生まれてるカホンですが、まずは次に紹介する4つの基本的な叩き方を覚えましょう。
カホンの4つの基本的な奏法
ロー(低音/Bass)
打面中央あたりを手のひら全体で叩いて低いベース音を鳴らします。
手の形をカップのように丸めて指先だけで押さえつけることで、ドラムのバスドラムの音のようにサステイン(音の余韻)が少ない音も出ます。
低音はカホン選びにおいて最もこだわりたい音です。
「ドゥーン」と芯のある豊かな低音が鳴るかしっかりチェックしましょう。
ハイ(高音/High)
打面の上部付近を親指を除く4本の指全体で叩く奏法で、ドラムセットでいうスネアドラムのように最も使用頻度が高い音です。
叩いたときに打面裏に張られている響き線が反応し「ジャッ」といった響きが得られ、その音色は響き線の種類やチューニングで異なってきます。
タッチ(Touch)
指先3〜4本を打面の上部を軽く当てる奏法のことで、音は非常にソフトです。
ドラムセットでいうハイハットのように主にビートのバランスを整えたりする役割があります。
高音と低音の合間を埋めることでフレーズが立体的になり、リズムキープもしやすくなります。
スラップ(Slap)
コンガ・スラップを応用した奏法で、主にアクセントをつけたい時などに使います。
親指を除いた4本の指のつけ根を打面上部の角にあてることで指が打面に素早くあたり、甲高い音が出ます。
はじめのうちは力が入り、なかなか良い音が鳴ってくれない上に手がヒリヒリと痛いですが、慣れてくると力も抜け楽にスラップ音が出せるようになってきます。
4種類の基本奏法を動画で確認
その他のカホンの叩き方
高音より高い音
指先2〜3本を上部角に当てることで高音よりさらに甲高い音がでます。ハイ(高音)と区別させるのが難しいのでこの奏法を省略している教則本も多いですが、上手く使い分けることで表現の幅はより広がります。こちらの奏法をハイ、上記で紹介したハイ(高音/High)をミドル(中音)と呼ぶ場合もあります。指で装飾音符
指先1本1本を独立させて使い、薬指→中指→人差し指の順番(またはその逆)で素早く当てる奏法です。スネアドラム奏法でいう“フラム”の「タラッ」や“ドラッグ”の「タララッ」のような装飾音符を出したいときに使います。
トップやサイドを叩く
トップやサイドを叩くことで打面とは違った音色が得られます。また、拳で叩くことでウッドブロックのような硬い音が鳴ります。
足を使う
足のかかと部分を打面に押し当てながら叩くことで、響き・余韻がカットされて詰まったような音になり、かかとを当てる部分が上部のほうに近づくほどピッチが高くなります。この変化を利用した演奏はソロ・パフォーマンスの中でよく使われます。