
ドラムヘッドは世界シェアNo.1のREMO(レモ)をはじめ、実に多くの種類があります。
音のキャラクターを大きく左右するヘッドですが、自分の求める音を作るうえで数多くのヘッドからどれを選んでよいのか悩むことも多いのではないでしょうか?
音に影響する要素は主にヘッドの厚さと素材の違いですが、まずはその2つの要素による音の方向性を知っておくことが大事です。
ここでは、その「厚さ、素材」と音にどのような関係があるか簡単にまとめてみましたので、音作りの参考にしていただければと思います。
ドラムヘッドの厚さの違いよる音への影響は?
各メーカーに共通して、ヘッドは3種類の厚さが用意されているシリーズが多く、薄いものから順にDiplomat(ディプロマット)、Ambassador(アンバサダー)、Emperor(エンペラー)といいます。
<ヘッドの厚さと音の関係性>
エンペラーはパワー性や耐久性が求められるロックやパンク向き、ディプロマットは繊細さが求められるクラシックやジャズ向きといえます。
アンバサダーはダイナミックスやチューニングに幅広く対応する多目的ヘッド。その中でもREMOのコーテッド・アンバサダーはスネアドラムにおける世界標準のヘッドとして、音楽ジャンルやドラムのシェルを問わず幅広く使われています。
言葉や表だけでは音の違いがわかりづらいとは思うので、実際にこの厚さの違う3つのヘッドを叩き比べしてみました。
※動画準備中
いかがでしょうか?実際に聴き比べることでヘッドの厚さの違いよる音の変化を実感できたのではないでしょうか。
ヘッドを選ぶ際は、自分の求める音色に調節するだけではなく、音楽スタイルやジャンルなどを考慮してアンサンブルに溶け込みやすい音作りをすることが大事です。
初心者の方は楽器自体の特性やチューニングを学ぶうえでも、まずは基準となるアンバサダーを使用してその後、音色に対する欲が出てきたら違う厚さや種類のヘッドに変えてみるのがよいかと思います。
ドラムヘッドの種類(素材)について
ドラムヘッドの主なメーカーにはREMO(レモ)、EVANS(エバンス)、LUDWIG(ラディック)、AQUARIAN(アクエリアン)があります。
各メーカー扱っているヘッドの種類は豊富で、ここで1枚1枚解説するわけにはいかないので、製品ラインナップとその特徴を知りたい方は各メーカー公式ホームページをのぞいてみてください。
4つのドラムメーカーの公式ホームページ
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実に多種多様のタイプがあるので、経験も浅い方はなにを基準にしてよいのか迷われるかと思います。
また、ヘッドはシェルとの相性が大きく関係しているので「新しくヘッドを購入しても想像していた音と違う」といったこともあるかと思います。
理想の良い音を創るには“良い音”を創るための心得でも解説したようにインプットすることがとても大事です。
楽器店や音楽スタジオなどでいろんなモデルの楽器(ヘッド)に触れたり、いろんなドラマーの演奏をできるだけ生に近い形で聴いたりすることで感性が養われます。
自分の好む音に触れ、そのヘッドのメーカー、種類をチェックしてインプットしておくことで各ヘッドの音の方向性もだんだんと見えてくるのです。
最後に、スネアドラム、バスドラム、トムトムのそれぞれ基準となるヘッドを紹介しておきますので、音作りの参考にしてください。
- スネアドラム:REMO/Coated Ambassador(コーテッド・アンバサダー)
- バスドラム:REMO/Powerstroke3 Clear(パワーストローク3・クリアー)
- トムトム:REMO/Clear Ambassador(クリアー・アンバサダー)